地震のはなし

 地球の表面は10枚程度のプレートと呼ばれる板状の岩石層から構成されています。プレートは年に数cmの速度で動き、プレート同士がぶつかり合うところでは、伸びや縮みなどのひずみが生じます。ひずみが限界に達すると耐え切れなくなり、プレートが急激に元に戻ります。このときの衝撃が地震といわれています。

 日本列島の周辺は、4枚のプレートが互いに押し合っているため、地殻の変動が大きく、世界でも有数の地震多発地帯となっています。

 震度4以上の地震は、毎年約35回以上発生しています。いざというときにできるだけ被害が少なくなるよう、万全の準備と心構えを持ちましょう。

大地震の種類

 日本付近で起きる大地震は、おおまかに海溝型と直下型に分類できます。

①海溝型地震

 太平洋沿岸の海溝沿いに起こる大地震は、海洋性プレートが大陸性プレートの下へ潜り込もうとする力によって、大陸性プレートにゆがみが蓄積していき、これが限界に達したときに大陸性プレートが急激に元に戻ることによって発生します。これを海溝型地震といいます。
 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、北アメリカプレートと、その下に沈み込んでいる太平洋プレートとの間で起きた海溝型地震です。

②直下型地震

 内陸や陸地に近い海底のプレートとプレートがぶつかり合い、その力によって活断層がずれて起こる地震と、海洋性プレートの境界やプレート内での地震断層の発生による地震を、直下型地震といいます。

 阪神・淡路大震災は活断層のずれによって起きた地震でした。活断層による地震は震源が浅いことから、地震の規模は小さくても震度は大きくなります。また、都市の直下で生じると大きな被害をもたらすことがあります。

震度 揺れの大きさと予想される被害
0 揺れを感じない。
1 屋内にいる人の一部が、わずかに揺れを感じる。
2 屋内にいる人の多くが揺れを感じる。吊り下げ式の電灯が少し揺れる。
3 屋内にいるほとんどの人が揺れを感じる。食器棚の食器が音を立てる。
4 屋内にいると恐怖感を覚える。外を歩いている人も揺れを感じる。
吊り下げてあるものが大きく揺れる。電線が大きく揺れる。
5 食器棚の食器や書棚の本が落ちることがある。窓ガラスが割れることがある。電柱が揺れているのがわかる。
5 自由に動きにくくなる。タンスや自動販売機が倒れることがある。
自動車の運転が困難になる。
6 立っていることができない。壁のタイルや窓ガラスが破損して落下する。
耐震性の低い木造住宅では倒壊するものがある。
6 はわないと動けない。固定していない家具はほとんどが移動、転倒する。
耐震性の高い住宅でも、壁や柱が破損する。
7 自分の意思で動けない。家具が大きく移動し、飛んでくるものもある。
耐震性の高い住宅でも傾いたり、大きく破損する。

用語解説

活断層

 過去200万年以内に活動した形跡があり、今後も活動する可能性のある断層のこと。現在、日本全国に1500か所以上あるといわれています。

震度とマグニチユード

 マグニチユードは地震の規模(エネルギー量)をあらわします。数字がひとつ大きくなると地震の規模は約30倍になります。それに対して震度は、それぞれの場所(地面)の揺れ方の度合のことです。つまり、同じマグニチュードの地震が起きても、一般的に震源から離れていれば震度は小さくなります。また、地盤の軟弱な場所では、そうでない場所に比べて震度が大きくなる場合があります。

あなたの住んでいる地域の地盤はどうでしょうか。下のリンクから調べることができます。

 内閣府防災情報 表層地盤の揺れやすさ全国マップ